ネパール新型コロナウイルス

対策緊急援助

 ※緊急援助募金の受付は、9/30に終了しました。

皆様のご支援・ご協力に心から感謝いたします。

世界で最も感染率が高い国

世界で猛威を振るう新型コロナウイルスは、私たちFIDRが活動するネパールに危機的な状況を引き起こしています。 

 

隣国インドでの感染急拡大が波及し、2021年4月下旬からネパールでも感染者数が急増。5月中旬には一日あたりの新規感染者数が9000人を超えるまでになり、人口比では世界で最も新規感染率の高い国となりました。

 

人口100万人あたりの累計感染者数は2万人を超えており、日本(6133人)を大きく上回っています。

*6月15日時点

山間地でも感染が拡大

世界最高峰のエベレスト山は、ネパール東部のソルクンブ郡にあります。今回FIDRが支援するのは、同郡とその南隣のオカルドゥンガ郡です。

これらの地域では、2021年4月以前はほとんど感染者がいませんでした。しかし、インドに接する南部平原地方や首都カトマンズでの感染者が急増し、そこへ出稼ぎに出ていた人が地元に戻ったことも影響して、6月15日時点での累計感染者数はソルクンブ郡で461人、オカルドゥンガ郡で1225人と、急速に増加しています。

脆弱な医療体制 

両郡の保健医療施設では、以前より資材や設備が不足していたため、新型コロナウイルスに対応する力が十分にありません。呼吸困難に陥った患者を治療するための酸素供給の備えも足りておらず、感染予防への方策も整っていない状況です。 

また、ネパール政府の指針では感染者は施設に隔離されることになっていますが、現実には隔離施設が少なく、病床や防護具といった資材も不足していることから、重症化していない陽性者は自宅で隔離生活を送らざるを得ません。

しかし、家庭内での防護対策や療養方法に関しても十分に周知されておらず、体温計やマスク、消毒剤などの物資も行き届かないため、地域内で感染が広がる危険性が非常に高くなっています。

外部からの支援が困難

都市部から遠く隔てられ、交通の便が悪い山間地にある両郡にはネパール政府や援助機関などによる支援が十分に届いておらず 、検査、予防、治療の対応強化が妨げられています。
 
ネパールでのワクチン接種は、ワクチン不足と接種プログラムの実施方法の問題もあり、なかなか進んでいないのが実態です。さらに、両郡のような遠方の山間地域でワクチン接種の実施には相当の時間がかかると見込まれており、まずはこれ以上の感染拡大を防ぐことが最優先です。 
 

取り残された地域に、医療を届ける

ソルクンブ郡とオカルドゥンガ郡では、コロナ感染者対策センターを開設し、検査や重症患者の治療を行おうとしています。しかし、そのための資器材が足りないため、適切な医療対応ができない状況です。そこで、FIDRは新型コロナウイルスの検査キット、感染防護具、治療器材を各センターに届け、必要とする人がすぐに使用できるようにします。また家庭内及び地域内感染を防ぐため、住民にサージカルマスクと消毒液を配布します。

 ネパールの新型コロナウイルス感染拡大の現状を、ぜひ周りの方々にもシェアしてください。 


FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。
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